2011-01-01から1年間の記事一覧

「ファイナル・デッド」シリーズはどこまで続くのか?

劇場で見逃していた「ファイナル・デッド・ブリッジ」をDVD発売のための業界試写で見せてもらった。まずビックリしたのが、映画の中身ではなく、ニューラインシネマのロゴである。カッコいいデザインに変わったことに驚いたのでなく、よりワーナーブラザース…

中国の革命を描いた二つの映画

外国映画を見始めて、知らず知らずのうちに教えてもらっていたのが、その国の文化と歴史だろう。映画が娯楽としての超大作であろうと、作家性に富んだ芸術映画であろうと、いわゆるお国柄が出るのは当然で、その国が歩んで来た歴史がバックにあり、物語が産…

「いちご白書」をもう一度、をしてみたが…

ごく普通に映画を見ていた者からしたら、最近の70年代映画に対しての、その有り難ぶり方が、いささかこそばゆく感じてしまう。ロバート・アルトマンの「バード・シット」や「ナッシュビル」、テレンス・マリックの「天国の日々」など、好評開催中の『午前十…

「マネーボール」はベースボール映画として極上の味わい!

アメリカ人の【National Pastime】(国民的娯楽)は、ベースボールだと言われるだけあって、少なくても2〜3年に1本の割合で野球(本当はベースボールだが字数が多いで、以下野球)を題材にした映画が作られている。古くは大学教授がひょんな事から、木をよけ…

三谷幸喜監督の匠の技を堪能!

「ステキな金縛り」のプロットである『落ちこぼれ弁護士の、請け負った殺人事件での裁判の証人は、落ち武者の幽霊のだった』は、いままでの日本映画の概念では、企画自体が通らないと思われる、奇想天外なものである。しかし、このプロットをアメリカのコメ…

女優魂の塊、大根仁監督に拍手!

漫画の原作からTVドラマ化になり、テレビ東京の深夜番組として放送時に結構話題となった「モテキ」がDVD化された時に、この作品の演出を手がけたオフィス・クレッシェンド所属(取締役ってホント?)の、大根仁監督が発売記念でインストアイベントを行った。…

ジョン・カーペンターの復活を祝おう!

最初に「ハロウィン」を見て感心したのは、今から何年前のことだろうか?まさに、そこからジョン・カーペンターという監督と(大袈裟に言うと)付き合うことになるのだが、一部の熱狂的なファンと比べらた、その思い入れは格段に低く、ただ公開作を普通に見…

「東京オアシス」を面白がれる人は、どんな人だろう。

クリント・イーストウッドの数々の作品、または「ゴースト・ライター」で見事な手腕を見せたロマン・ポランスキーに惚れ込んでしまう理由は、キチンとした構成の上に立った『物語』を映像で語って見せてくれるからである。その姿勢で作られた映画たちをこよ…

役者、大泉洋と「探偵はBARにいる」の魅力とは?

新宿バルト9で「探偵はBARにいる」の予告編のヴァージョン違いを上映していたが、あれは週替わりだったのだろうか?メイキングを交えバラエティ番組のような面白い予告編だった(探偵が雪に埋められる場面だったな)。この予告編の作り方は「少年メリケンサ…

確かに「レオン」+「ボーン」ではあるが、面白い!

どうにも暴力的な韓国映画が好きになれない。評価の高い「チェイサー」の描く、犯人側の暴力の優位性にはついて行けない、ついて行きたくないのである。「悪魔を見た」は復讐劇としてはありなのだろうが、その描写の過激性と女性蔑視の姿勢(そう取れるほど…

確かに凄いな立体画像だけど…

個人的は眼鏡の上にメガネが、堪らなくうっとおしくて大嫌いな3D方式だが、当然入場料が高いことも不人気の要因だ。しかし、意外にあるのが『100円で、メガネを買わされる』という不満。2Dと共通の前売り券で、3Dしか上映していないので、仕方なしに見なけれ…

ただ単純に『面白かったァ』と言えるって凄いのだ!

前作「MAX」から、本来の(1作目の登場人物たちでの)スタンスに戻したことで、また面白さが甦った「ワイルド・スピード」シリーズであるが、「MAX」シリーズ第2弾の「〜MEGA MAX」は更に面白くなった。今回の舞台はブラジル、リオデジャネイロ。もうアメリ…

もしハリウッドが「はやぶさ」を映画化したならば…

かつてハリウッドでは、同じような企画がぶつかった時、別々な映画を作って共倒れの危険を犯すより、共同製作の形にして成功させようとした。今では決して有り得ないワーナーブラザースと20世紀フォックスの共同製作の大作「タワーリング・インフェルノ」で…

名曲『メロディ・フェア』の思い出をすこしだけ

何気にTVのチャンネルをいじっていたら、BS-TBSで「SONG TO SOUL 永遠の一曲」という番組で、「小さな恋のメロディ」の主題歌『メロディ・フェア』の誕生の裏側に迫るドキュメンタリーをやっていて、思わず見入ってしまった。そう、ある年代にとって忘がたい…

我々は「セカンド・バージン」に何を求めたのか?

NHKで放送が開始された瞬間に、大きな話題となったTVドラマ「セカンドバージン」が映画化となった。何故、大きな話題となったか?それは最近のTVドラマには珍しいラブシーンが毎回見られるということだった。手元にそのDVD-BOXがあるがまだ見ていない。しか…

新作「くまのプーさん」に大爆笑!

ディズニー映画のキャラクターの中で、ミッキーマウスに負けず劣らず人気があるのが、クマのプーさんだろう。しかし本来の出身がぬいぐるみであるプーさんは、どちらかというとキャラクター商品が優先となっている印象の方が強い。そんなわけで、こちらも大…

大好きなギャンブル映画、あれやこれや

「タワーリング・インフェルノ」を見て、W主演のスティーブ・マックィーンとポール・ニューマンのどっちに惚れ込んだかと言えば、消防隊長オハラハンを演じたマックィーンのほうだった。そのせいか二人のキャリアに、共にある『ギャンブル映画』もポール・ニ…

「メカニック」はジェイソン・ステイサムの面目躍如!

実は「トランスポーター」を見ていない。現代のアクション映画俳優の代名詞とも言うべきジェイソン・ステイサムの代表作を未見のまま(「2」「3」は見ている)語るのはおこがましい。しかし、「エクスペンダブルズ」などを見てみると、やはりアクション映画…

「アザーガイズ 俺たち踊るパイパー刑事!」は正統的バディ・ムービーだ!

刑事2人組が活躍する映画をバディ・ムービーと言い始めたのはいつぐらいだったろうか?代表作である「リーサル・ウェポン」の後であることは間違いなかろう。70年代の伝説の刑事アクション「破壊!」の頃は言っていなかったよなぁ。刑事2人ではないが「48時間…

意外と面白かった!の感想はいけないのだろうか?

テレビドラマとしての放送時は、1回見て『こりゃ、あかん、もう見ないでいいや』となってしまったTBSの「こちら亀有公園前派出所」(通称「こち亀」)だが、映画化され松竹系で公開となった。視聴率、及びその人気度合いから、とても映画化になる作品とは思…

『午前十時の映画祭』の上映に、いささかの失望をおぼえる

昨年の第1回分のラインナップにあったのだが、見事に寝過ごしてしまい、午前10時に六本木に到着できないと分かり諦めた、20世紀フォックスのミュージカル「ショウほど素敵な商売はない」を、ようやく日比谷みゆき座で見ることが出来た。昨年分の50作品を全日…

やはりボカシのない画面はよろしいですなぁ

「ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える」は2回見ることとなった。一度目は修正版、2回目は限定公開された無修正版。その違いはと言えば、またしても悪友アランに一服盛られ、記憶を失った歯医者のスチュがバンコクの街で、前回のベガス同様に…

映画と音楽の関係性について考えさせられる

「プライドと偏見」「つぐない」などを監督したジョー・ライトが、およそ縁のないアクションを主題にした作品を送り出した。エリック・バナ主演、ケイト・ブランシェット共演の「ハンナ」だ。CIAという組織を裏切った(いわゆる知りすぎた男)人間の復讐劇だ…

「ピラニア3D」をより楽しむには…

1950年代後半に日活映画で活躍、60年代には主に東映作品に出演して、そのグラマラスな肉体で注目された、筑波久子という女優を知っている人はどれぐらいいるだろうか。全盛期の作品そのものは、見る機会がないのが実際のところなので、その演技している姿を…

頑張れ、メル・ギブソン!負けるな、ハリソン・フォード!

代表作「リーサル・ウェポン」シリーズ、「ブレイブハート」でアカデミー賞監督賞受賞という輝かしいキャリアのメル・ギブソンも今年55歳。一方「スターウォーズ」のハン・ソロ役でスターダムに駆け上がり、インディ・ジョーンズ役でその座を不動のものにし…

さらば、原田芳雄!「大鹿村騒動記」という映画遺産をありがとう!

恥ずかしながら、実は肝心要の「竜馬暗殺」と「祭りの準備」を見ていないので、本当にデカいことは言えないのだが、原田芳雄(敬称略でお願いします)の出ている映画は、ちゃんと見てきたつもりだ。それは、彼が出演しているから作品を追いかけたというより…

相変わらずのニコラス・ケイジを堪能!

「月の輝く夜に」「赤ちゃん泥棒」のどちらかだろうか?ニコラス・ケイジを初めてちゃんと見たのは?共に1984年の作品ですよ。その時共演していたシェールも変わらないが、ニコラスもおツム以外は変わらないなぁ、といつも感心して見ている。その途切れない…

アジア頼みのハリウッド映画

「シャンハイ」はワインスタイン・カンパニー製作のれっきとしたハリウッド映画である。1941年の太平洋戦争直前の緊張感に包まれた上海を舞台に、殺された諜報部員の友人であるポール(ジョン・キューザック)が、その殺人事件の謎を追う過程で、暗黒街のボ…

結局は黒澤明の影響下だということ。

「ノー・カントリー」でハビエム・バルデムを見た時の驚きはなんと形容したらいいのだろう。本当にこんな殺人鬼がいたらと思うと“おっかねぇ”という恐怖が賞賛を呼ぶってどういうこと?と感じたのだった。本国スペインでの出演作をほとんど見ていなかったの…

ハリー・ポッター、10年間お疲れ様でした!

「ハリー・ポッターと死の秘宝PART2」をもって、10年間に及ぶシリーズが終わりを迎えた。「賢者の石」「秘密の部屋」「アズカバンの囚人」「炎のゴブレット」「不死鳥の騎士団」「謎のプリンス」、そして「死の秘宝」の1と2で、全7部、8作品であった。よく…