2011-08-01から1ヶ月間の記事一覧

「ピラニア3D」をより楽しむには…

1950年代後半に日活映画で活躍、60年代には主に東映作品に出演して、そのグラマラスな肉体で注目された、筑波久子という女優を知っている人はどれぐらいいるだろうか。全盛期の作品そのものは、見る機会がないのが実際のところなので、その演技している姿を…

頑張れ、メル・ギブソン!負けるな、ハリソン・フォード!

代表作「リーサル・ウェポン」シリーズ、「ブレイブハート」でアカデミー賞監督賞受賞という輝かしいキャリアのメル・ギブソンも今年55歳。一方「スターウォーズ」のハン・ソロ役でスターダムに駆け上がり、インディ・ジョーンズ役でその座を不動のものにし…

さらば、原田芳雄!「大鹿村騒動記」という映画遺産をありがとう!

恥ずかしながら、実は肝心要の「竜馬暗殺」と「祭りの準備」を見ていないので、本当にデカいことは言えないのだが、原田芳雄(敬称略でお願いします)の出ている映画は、ちゃんと見てきたつもりだ。それは、彼が出演しているから作品を追いかけたというより…

相変わらずのニコラス・ケイジを堪能!

「月の輝く夜に」「赤ちゃん泥棒」のどちらかだろうか?ニコラス・ケイジを初めてちゃんと見たのは?共に1984年の作品ですよ。その時共演していたシェールも変わらないが、ニコラスもおツム以外は変わらないなぁ、といつも感心して見ている。その途切れない…

アジア頼みのハリウッド映画

「シャンハイ」はワインスタイン・カンパニー製作のれっきとしたハリウッド映画である。1941年の太平洋戦争直前の緊張感に包まれた上海を舞台に、殺された諜報部員の友人であるポール(ジョン・キューザック)が、その殺人事件の謎を追う過程で、暗黒街のボ…

結局は黒澤明の影響下だということ。

「ノー・カントリー」でハビエム・バルデムを見た時の驚きはなんと形容したらいいのだろう。本当にこんな殺人鬼がいたらと思うと“おっかねぇ”という恐怖が賞賛を呼ぶってどういうこと?と感じたのだった。本国スペインでの出演作をほとんど見ていなかったの…

ハリー・ポッター、10年間お疲れ様でした!

「ハリー・ポッターと死の秘宝PART2」をもって、10年間に及ぶシリーズが終わりを迎えた。「賢者の石」「秘密の部屋」「アズカバンの囚人」「炎のゴブレット」「不死鳥の騎士団」「謎のプリンス」、そして「死の秘宝」の1と2で、全7部、8作品であった。よく…

短編小説の映画化は意外と難しい!

よく、映画が先か?原作が先か?という論争になったりする。要するに映画を観る前に原作小説を読む派か、原作を読みたくても我慢して、映画を見た後に読む派か、である。中学生の時に新宿プラザ劇場で見た「ゴッドファーザー」が本当に面白く“映画って凄い!…

映画は、いつ型になったのだろうか?

渋谷のシネマヴェーラは、日本映画の監督特集上映ばかりかと思っていたら、サイレント映画の貴重なプリントの上映もしてくれる。ちょうど時間があったので、先日ラオール・ウォルシュ監督の1926年作品「栄光」を見てみた。サイレントと言えば、チャップリン…

「コクリコ坂から」の楽しさと難しさ。

1963年の横浜を舞台にしたスタジオジブリの新作「コクリコ坂から」は、ジブリの特徴である、ファンタジックなお話とはかなりかけ離れている。それが宮崎駿自らの監督作品であるかないかは別にして、今まで製作されてきた映画は、いわゆる人間世界の現実の物…

充実の松山ケンイチ!

撮影していた時期は、それぞれ異なると言えども、ひとりの俳優の出演映画が1年間に3本もあるというのは、多すぎでしょ、と思いながらも、それらの作品が素晴らしいものであった場合は、また別な判断をしてしまう。この俳優さん、充実しているなぁと。その俳…

マイケル・ベイはなぜ批評家から嫌われるのか?

映画の興行的価値と批評は別物であるとよく言われる。確かにハリウッドの娯楽作品を見てみれば分かるが、、1億ドルの興行収入をあげるヒット作でありながら、批評家からは総スカンをくう作品はザラにある。そしてそうした作品を作り続ける、代表的な監督こそ…

「嵐を呼ぶ楽団」はシネ・ミュージカルの傑作でした!

ひと月ほど前になるが、阿佐ヶ谷ラピュタにて井上梅次監督1960年度作品「嵐を呼ぶ楽団」を見る。ラピュタにて特集上映された『宝塚映画製作所 黄金の日々』の中の1本だ。実は作品自体は2回目の観賞である。最初は今から20年以上前に、東宝がこの映画をレーザ…

「2」のレベル維持に必死のハリウッド

ハリウッド映画の嫌われる理由のひとつに、続編があまりにも多いということが挙げられる。ひとつのヒット作をを生み出すのに苦労するからだろうが、ひと度ヒット作となった企画は、すぐにシリーズ化され、飽きられるまで作ろうとする。その貪欲さには感心す…