2012-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「運命の人」って、なんで映画じゃないの?

山崎豊子原作の「運命の人」がTBSで放送中だが、登場するキャストの面々に眼を見張るばかりである。いつもの名前の『佐橋総理』の北大路欣也から、主人公の新聞記者に、本木雅弘、妻役は松たか子、そして以下は順不同であるが、大森南朋(競い合う他社の記者…

「50/50 フィフティ・フィフティ」を好ましく感じる理由

インディペンデント・スタジオが作る人間ドラマで、パターンのひとつに、主人公もしくは親しい人間が死んでゆくというものがある。ニュー・シネマ的にラストは『死』で終わることを神格化して捉え、ハリウッド的なハッピーエンドを否定することが、ステータ…

「ナキ」に泣かされてしまいました!

順調にキャリアを積み重ねている山崎貴監督のデビュー作「ジュブナイル」(2000年)は、その当時、日本映画が一番苦手と言ってもいいジャンルである、SFファンタジーでありながら、違和感のないストーリーと、見事なVFXで新鮮な驚きに満ちた作品だった。「AL…

映画俳優、三浦友和 賛!!

デビュー作から見ている俳優もしくは監督が、今も、しっかり活躍してくれていると、本当に嬉しくこれからも応援していこうと思ってしまう。海外の監督で言えば、スティーブン・スピルバーグ。旧新宿ピカデリーで見た「激突!」(アメリカではTVムービー)の…

直訳すると「散弾銃を持った放浪者」でいいかな?

ロバート・アルドリッチの「北国の帝王」を見るまで、世界大恐慌時代の汽車のタダ乗りをする放浪者を“ホーボー”と呼ぶなんて知らなかった。タダ乗り男のリー・マーヴィンと、それを阻止する鬼車掌アーネスト・ボーグナインの壮絶な対決に、見事に男を感じさ…

2011年度個人的ベスト10発表!

遅ればせながら、2011年度の個人的な外国映画、日本映画のベスト10を発表したいと思います。キネマ旬報の発表を待っていたら、意外と遅い発表だったのでこの時期になってしまいました。外国映画 日本映画1 「ツリー・オブ・ライフ」 1 「マイ・バック・ペー…

「平清盛」、近年稀に見る見事な滑り出しなり!

どこかの市長に痛烈に批判された「平清盛」だが、この発言は全く気にしなくていいよ、とNHKに言っておきたい。その市長さんは、普段ドラマとかをちゃんと見ていないのでしょう。画面が汚いっていう発言って、2年前の「龍馬伝」は見ていなかったのでしょうか…

「源氏物語」はヒガシの映画だった!

改めて『源氏物語』という題材の映画化って難しいものだなぁ、と思わせたのが今回の角川製作の「源氏物語 千年の謎」である。野球に例えると、決め球の変化球が曲がりすぎてボールになってしまった、というところだろうか。それだけ、この映画はユニークに捻…

主演女優は神楽坂恵さんでしたね!

矢継ぎ早に新作を発表している園子温監督であるが、その話題の新作「ヒミズ」は後に語るとして、まずは順番に「恋の罪」を確認だ。そもそも、この映画の大きな話題は園監督の新作というより、我らが水野美紀さんが脱いでくれているという話題性の方がオヤジ…

山田洋次監督作品群と自分の映画史をすこしだけ…

正月に西武線の車内広告を見て知った、池袋西武の別館西武ギャラリー(ここにたどり着くのは容易じゃない!)で開催された「山田洋次監督50周年記念展」に行ってみた。展示は4つに分けられ、①被災地に立つ②撮影所が夢の工場であった時代③劇場(コヤ)が笑い…

「映画けいおん!」にチャレンジしたものの…

予告編を見たのは3〜4ヵ月も前のことだろうか、TVシリーズのDVDが売れていることこあって、その絵のタッチを全く知らないわけではなく、“映画になったら見てもいいかな?”と思って見ていた。予告編から受ける印象は、今どきの高校生の女子のピュアな青春物語…

「リアル・スティール」は良くも悪くも現代のハリウッド映画なり!

ハリウッドが企画力を失って久しいが、それでもシリーズものではない新作を生み出さねばならない。そこでスタジオは、なんとか過去の名作群をほじくり出して、そのエキスと少しずつ頂きながら、映画として仕立て上げている。その好例となってしまったのが「…

岡田将生くんに、もうゾッコン!

25歳以下の若手俳優の中では、頭抜けた存在となった岡田将生は、今年も大活躍の予感で、NHK大河ドラマ「平清盛」では、ナレーションまで(役は源頼朝)努めてしまう。2007年の「天然コケッコー」で初めて見て(同年公開の「アヒルと鴨のコインロッカー」はチ…

アイ・ラブ アン・ハサウェイ様

いかにもディズニーのお姫様ストーリーの典型だった「プリティ・プリンセス」(2001年)で映画デビューのアン・ハサウェイを見たとき、『このお姫様役のみで終わる女優なんだろうなぁ』という感想が正直なところだった。その後、「プリティ〜」は続編(2004…

吉高由里子の魅力が分らない

遅ればせながら「カイジ2」を見た。相変わらず、藤原竜也の大袈裟に叫び続ける演技には引いてしまいながらも、弱者(それには、原因はありますがね)が権力に向かって行く構図は、それなりに楽しめてしまうのであった。物語自体も前作を踏襲しながらも、全く…