2012-05-01から1ヶ月間の記事一覧

「バトルシップ」の向こうに見えるハリウッドの弱体化

日本におけるアメリカ映画の公開時期は、それぞれの配給会社の思惑とブッキング次第で、様々となっているのが現実である。ソニー・ピクチャーズのように、ひたすた日米同時公開が基本ラインのような所もあれば、ディズニーが配給するこの夏の大作「アベンジ…

恋愛青春映画の王道はこれで良い!

「僕等がいた」の原作のボリュームがいかほどのものかは知らないが、ひとつの物語を前半、後半に分けて公開する形で映画化となった。乱暴にぶった切ると前篇が高校篇、後篇が大学・社会人篇といったところだが、この映画については前・後の製作も、その連続…

沢尻エリカと言う名の疾走する破滅と破壊の青春

「さくらん」を見たとき、蜷川実花監督の力量は把握出来たので、次回作も期待出来ると思っていたが、一方では花魁の世界を描いていながら、いわゆる艶っぽい描写の少なさに不満もあり、もし監督2作目があるなら、大胆な性愛描写にチャレンジして欲しいと思っ…

ファム・ファタール映画にして欲しかったなぁ

あれは何ヶ月前のことだったろうか、写真週刊誌のグラビアで、笹峯愛の大胆な濡れ場の映画が紹介されていたのは…。その作品がようやく公開となった。タイトルは「彼女について知ることのすべて」。このタイトルではどんな内容かは全く分からず、まずは女優を…

「戦火の馬」は、スピルバーグの映画体験がよく分かる1本だ!

一人の監督をデビュー作から見続けていられる事が、本当に映画ファンには幸福なことなのだ。自分の映画鑑賞体験と、その監督のキャリアがずっっと繋がっているいられるわけなのだから…。自分にとって、その代表がスティーブン・スピルバーグだ。アメリカでは…

ベン・スティラーの痛快コメディに拍手!

アメリカ国内では絶大な人気を誇るのに、日本では中々そのコメディセンスが受け入れられず、作品が未公開に終わってしまうことが多い。コメディに限らず、ブラック・ムービーや、ホラーもそうした未公開カテゴリーだが、要するにインターナショナルを相手に…

巨額な損失映画ってコレですか?

日本での公開直前に『ディズニー映画「ジョン・カーター」がギネスブック級の損失!』という報道があった。ひと足早く公開したアメリカでの成績が芳しくなく、製作費が莫大であったため、その回収はまず無理だろうというものだった。マイナス要因を取り上げ…

「ファミリー・ツリー」を初日に見てしまった!

普段は、映画が公開されてもすぐに見に行くことはぜす、昔で言ったら“そろそろロードショーが終わる頃だ”と、例えば情報誌(これが無くなって困っているのだが)に『〇〇日まで上映』と出てから見に行くことが多かった。しかしシネコンの時代となり、良い映…

新作「キラー・エリート」とサム・パキンパーという監督

サム・ペキンパーは、自分の映画史の中で特別な存在の映画監督だ。リアルタイムで間に合って見たのが「ジュニア・ボナー/華麗なる挑戦」からだが、一番最初のペキンパー体験は「わらの犬」だった。二番館での「卒業」と2本立て、ダスティン・ホフマン特集で…

ルーカスVSキャメロンの3D対決は?

アニメーションでは、ディズニーが「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」「ラインキング」「美女と野獣」などの旧作(嫌いな言葉だが、適当な文言がないので)を最新技術で3D化してきたが、いよいよ実写映画の旧作3D化の真打とも言うべき「スター・ウォーズ …

巨匠スコセッシの3Dは素晴らしい!

3D映画がどうにも好きになれない者にとっては、巨匠マーティン・スコセッシが「ヒューゴの不思議な発明」を3Dで製作したと知った時の驚きと嘆きは相当のものだった。古きよき映画を愛し、映画の褪色を防ごうなどの、いわゆるアーカイブに積極的なスコセッシ…

こういうアニメが見たかった!

角川映画のパッケージ販売の営業担当者として接点を持った方が、社内の組織変更で企画制作のような部署に移動になったのは、何年前だったろうか?そのN氏から『今、アニメを作っています』と聞いた時は、角川得意のSF少女系かと思って『オヤジには、関係ない…