2011-02-01から1ヶ月間の記事一覧

「ヒア アフター」、この柔らかい語り口はなんなんだ!

クリント・イーストウッドがネルソン・マンデラの次に選んだ映画の題材は、死者の言葉を聞ける霊媒師のお話、と聞いたとき誰しも『これってイーストウッド向きの話なのだろうか?』『そんな胡散臭い題材をどうするの?』などなど、かなり懐疑的な感想が多か…

コメディエンヌとオスカーと・・・

映画が音を持たない時代から、コメディというジャンルはアメリカ映画では西部劇と並んで、大衆に歓迎されていた。そのサイレント時代のコメディとは、俳優の体を張ったアクションで笑わせるスラップスティック・コメディ。代表的な俳優はバスター・キートン…

面白くなかった「ソーシャル・ネットワーク」

まもなく発表の今年のアカデミー賞で「英国王のスピーチ」と共に本命の呼び声が高い「ソーシャル・ネットワーク」は、個人的な感想で言うと、まったく面白くなかった。自分が持っている、その作品が面白いかどうかの判断基準は、いかに主人公、もしくは主要…

「ザ・タウン」2度目も堪能!

一年間に1、2本気に入った映画は2回見ることがある。昨年だったら「トイ・ストーリー3」で1回目は2D字幕、2回目は2D吹き替えだった。昨年の東京国際映画祭のクロージング上映で見ていた「ザ・タウン」は、そうしたお気に入りの1本だった。そしてようやく公開…

大政絢と染谷将太

「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」はライトノベルの映画化ということだ。そもそもライトノベルってなんなんだ?手軽に読める若者向け小説のこと?ケータイ小説との違いは、紙かモバイルかの差だけ?よくわからん!そのままの軽小説ということであれば、…

いつもそこにいる俳優、津田寛治

今の日本映画を見て、また出てるんだぁと思わせるのは(要するに出演作品の多さ)香川照之や大杉連であったり、光石研や遠藤憲一だったりだ。しかし意外や目立たないけれど、そこに加わるのが津田寛治なのではないか。他の4人に比べれば、役柄もそれほど大き…

「あしたのジョー」の唯一の問題点

長編漫画の実写映画化ほど難しいものはないであろう。ましてやそれがアニメーションとなり、動く画と声のイメージが先に付いている題材であれば、なおさらだろう。「あしたのジョー」はそうした誰もが考える危険を見事に乗り切って映画化に成功した点で特筆…

憧れ続けて40年、カトリーヌ・ドヌーヴ様!

昨年末に「隠された日記」「クリスマス・ストーリー」と立て続けに出演作が上映されたカトリーヌ・ドヌーヴは今年の10月22日(私と一日違いが自慢!)が来ると68歳になる。その2本は結局封切では見なかった。かつて70年代にアラン・ドロン共々正月映画の女性…

『キネマ旬報ベスト10』に思うこと

2月5日発売の2月下旬決算特別号が発売され、2010年度の『キネマ旬報ベスト10』の全貌が明らかになった。当然マスコミ発表した時点で、各個人賞と洋画、邦画のベスト10本は知っていたが、それ以下の順位と批評家それぞれが何を選んでいるかと、読者選出ベスト…

「人生万歳!」はウディ・アレンは遺言か?

恵比寿ガーデンシネマの休館(と思いたい)前の作品として上映されたウディ・アレンの「人生万歳!」を結局、ガーデンでは見ることをしなかった。それほどに、渋谷から駅1つしかないのに恵比寿という土地は、あんまり映画を見に行くぞ、という感覚にならない…

「ブラックサンデー」ついに公開!

2月5日より『午前十時の映画祭』の2年目が始まった。その2年目で、ひときわ映画ファンの話題になったのが「ブラックサンデー」が50本の中に入っていたこと。昨年そのラインナップ発表のことを書いて、ぎゃあぎゃあ騒いでいたら、70年代映画に興味を持ってき…

「RED」は元気のでるオヤジ活劇!

CIA側の若造役のカール・アーバンを除くと、この映画に主要キャストの平均年齢は何歳になるんだ?と思わずにはおれないのが「RED」だ。一番若いメアリー・ルイーズ・パーカーで47歳(「フライド・グリーン・トマト」ではホントに可愛かった)で、他に主役の…

角川映画の思い出

角川映画主題歌集というCDが発売され、ある一世代にとってはマストアイテムになっているようだ。今年で35周年を迎えた角川映画(実はもうこの名前はなく、書店に吸収されちまった)は80年代の日本の映画業界に新風を巻き起こし、今では当たり前の原作や音楽…

「イップ・マン 序章」が見たい!!

何にも知らないで「イップ・マン 葉問」を見る。何にも知らないと言ったのは、この映画が二部作で、その後編に当たることと、前編である「イップ・マン 序章」は新宿武蔵野館の興行で観客動員が5,000人越えれば無事公開されるといった事情を知らなかったとい…