大河ドラマ「江〜姫たちの戦国〜」前半のクライマックスでした!

1年間に渡り放送しなければならないNHK大河ドラマは、時にいささか辛抱を強いる巻がある。そんなに簡単に正月そうそうの初回から年末の最終話まで、一定のクオリティで突っ走ることは出来ないから、全体の話の中で、いわゆる『山場』を迎えるまで、我慢して見なければならないのだ。まぁ、それが出来ず途中で脱落した年も、結構あったなぁ。

そして今年の大河の「江〜」も、実はそうした辛抱の連続でここまで来たが、ちょうど話が前半のクライマックスを迎えたため、抜群に面白くなってきた!ここが前半のクライマックスどろうと予想していたのが『関ヶ原の合戦』で、その後は江戸幕府と江の東の国での徳川の地盤作りの話かと思っていた。その予想がイイ意味で裏切られたのだ。

「〜姫たちの戦国」とサブタイトルにあるように、この物語での姫様たちにとってのクライマックスは、前回放送の『豊臣の妻』だったのだ!そもそも、織田信長の妹の市の子供である3姉妹、茶々、初、江の物語である今回の大河は、戦国時代を描いていながら、常にスポットは彼女たちに当たっているので、合戦のシーンはほとんどない。また、織田信長の時代から、徳川2代目将軍秀忠の時代までを描かなければならないので、かなりの駆け足で時代を描いている。

前回の放送で秀吉の妻(側室でないところが、ミソ!)となり妊娠した長女茶々に対し、正室のおね(さすがの大竹しのぶさん!キャストへのお褒めは、最後に書きます)が、豊臣の子を産み、育ててください、私も豊臣家を守ります、と言われる場面、そうなのです、姫たちのクライマックスだったのです。

ここから茶々は淀君となり、豊臣を最後まで(この後すぐに秀吉が死ぬ)守ろうとする。一方、江は徳川秀忠(3番目の夫というところが凄い!)に嫁ぎ、徳川対豊臣と敵対の関係になってしまうという運命の皮肉が待っているのだった。

という感激で見終わったら、来週からいよいよ大人になった徳川秀忠(幼名竹千代)が登場!との予告編が映った。演ずるは人気爆発の向井理。まさに後半戦のスタートといったところで、あながちクライマックスの見方は間違ってはいなかったようだと一人納得。前半の3姉妹の幼少期の描き方に違和感を覚えつつ、我慢してきてよかったと感じた。なんたって初を水川あさみ、江を上野樹里でドタバタ演じられたら「のだめ」にしか見えなかったので…

そんな前半を我慢できたのは、二人の姫のドタバタで一人すっかり浮いていた茶々役の宮沢りえさんが頑張ってくれたから。この茶々のキャスティングのオファーをよくぞ受けてくれました!感謝です。その茶々がいるのでなんとか秀吉も石田三成も我慢出来るというもの(ダメではないですよ)。北大路さんの見せ場はこれからなので期待するのみ。千利休の石坂さんが構えてくれているのも心強い。そして淀と一緒に豊臣を支える、北政所となったおねを演じる大竹しのぶさんのさすがの演技に感心しきりである。

大竹さんと宮沢さんの今後のケミストリーに大いに期待して見て行きましょう!それにしても2人は上手すぎる!!