ビバ!アクション女優

アイアンマン2」を見てなにが気に入ったかって、やはりスカーレット・ヨハンソンのアクションシーンでしたね。いままでそんなイメージがない彼女だったからよけいに『やれば出来るじゃん!これからもっとやって!』と応援したくなった。

ハリウッドに限らず、女優が主役のアクション映画はそうは多くない。日本にはかつて志穂美悦子という千葉真一の弟子として登場した偉大なアクション女優がいたが、今やどこかの歌手の妻となってしまった。

ハリウッドで女優に主役として堂々とアクションをさせたのはおそらく「エイリアン2」が最初じゃないかな。それまではアクション映画であっても脇の存在としての女優たちだった。そのシガニー/リプリーのあとに続いたのがミラ・ジョボビッチシャーリーズ・セロン、ゼタ=ジョーズ、そしてアンジェリーナ・ジョリーということになるだろう。特にアンジーは「トゥームレイダー」「ウォンテッド」というヒット作があるから最もアクション映画女優のイメージが強いだろう。

もうすぐ公開のアンジー主演の「ソルト」は見事な演技をみせた前作「チェンジリング」とはうって変わったストレートなアクション映画だ。イイ意味でこれほどなんの捻りもない(話の展開とは別な話)真っ直ぐなアクションの連続も珍しい。

そしてアクションが見事すぎて、これほどセクシーじゃないアンジーもまた珍しい。サービスカットを挟む余地もなくどんどん話とアクションが続く100分映画で、これはスッキリですね。

CAIの女が実はロシアの2重スパイではないか?と疑われ、しかし逃走しながらも、暗殺の仕事はするが、本当はこの女はどっちのスパイなのか、という単純明快さ。それもすのはず監督はフィリップ・ノイスでこの職人監督90年代前半に「パトリオットゲーム」「硝子の塔」「今そこにある危機」と大活躍の分かりやすい映画しか作らない監督だ。

アンジーの相手役の男優はリーヴ・シュライバーで、またまた出たかという最近の大活躍の男優。この3年間に「ディファイアンス」「ウルヴァリン」「レポメン」とこの「ソルト」となる。ただ彼でもアンジーの相手にはまだ不足で、この映画が若干薄味なのは、あともう一人名のある男優が必要だと(ブラピとは言わないが)感じた。

でも謎のロシア人亡命者で登場したのが、アンジェ・ワイダの70年代の作品に出ていたダニエル・オルブルフスキだったのには嬉しい驚き。どこかで見た顔だなぁと思って見ていてエンドクレジットで納得しました。いいキャスティングです!!

さてアンジーの次回作は(本当に?)「クレオパトラ」とのこと。アクションはやらないだろうけど、あの豪華な入浴シーンは絶対ありますよね!今から期待していますからヨロシク!!