原作は読んでおくかな・・・

逢坂剛の「さまよえる脳髄」を読み終える。なかなかのサイコサスペンスで、なんか海外ミステリーの味わいがありましたね。これって高島礼子で映画になっているやつですよね。ちゃんと見たことなくて、高島礼子のヌード場面が見たくて一応CSで放送されたものを録画済。

次に何読むかな、と思っていたら、カミさんが読んでいた東野圭吾の「眠りの森」というのが面白そうなので手をつける。《加賀シリーズ》とあるので何かなと思っていたら、帯の後ろに『加賀恭一郎とは〜、そして次の事件は「新参者」』とあり、これが阿部寛がTVドラマで演じるキャラクターの原作ものなんだ、と知る。

現在のドラマ&映画へ原作を提供している作家では、この東野圭吾と井坂幸太郎がトップクラスだろう。そうした売れっ子作家の原作に頼ることは、よく言われるところのオリジナル脚本では客の認知度がなく、すでに知られているベストセラーの認知度頼みの現象ですな。

でも昔だって映画界は多くの原作の映画化に頼っていたんじゃない?だから今だけ原作頼みってばかり言うのはおかしく感じるときもある。

黒澤明の映画でおなじみの山本周五郎をはじめ、石坂洋次郎松本清張三島由紀夫、そして「沈まぬ太陽」の山崎豊子などなど多くの原作に映画は頼ってきているではないか。80年代の角川映画全盛の時代では横溝正史から赤川次郎片岡義男と来たもんだ!

読書などまったくするつもりがなかった中学生が、高校になって通学が電車になり時間がもてあますようになって、たまたま友達が『面白いぞ!』って教えてくれたのが、「シャーロック・ホームズ」に江戸川乱歩星新一だった。

そこから、本格的に映画の原作に行くのにそう時間はかからず、「ゴッドファーザー」「ジャッカルの日」「ベン・ハー」「猿の惑星」と翻訳ものを手に取るようになったのです。映画に感謝することは数多くあれど、一番はもしかしたら読書の楽しみを教えてくれたことかもしれないなぁ。

ちょいちょい地元の図書館に行って、借りて読んだりブックOFFの100円コーナー漁っているのですよ。次はようやく池波先生の「鬼平」へチャレンジの予定です!