またまた成海璃子

ついこの間「武士道シックスティーン」で関心させられた成海璃子の、もうひとつの頑張る女子の青春映画、それが「書道ガールズ」だ。ぴあ満足度ランキングでも、5月14,15日封切り作品の中で、は第1位だ。

ユニークなのは、実話の話がTVの朝の情報番組(ズーム、イン朝だっけ)の取材から映画にたどりついた、ということ。あれっそれって確か「ウォーターボーイズ」もテレ朝の「ニュースステーション」じゃなかったっけ?決定的な違いはその番組をみた監督が「これだ!」とひらめきプロットだけもらった「ウォーター〜」と取材をした局が実話そのままの話で映画にしたら、と安易に考えたとしか思えない、その製作に向かう過程だろう。

スポーツをはじめとするいわゆるパフォーマンスで頑張る若者を描こうとする青春映画はやはりどこか似るのは当然だろう。しかし、ちょっと実話とはいえ商店街の協力で大会の開催に至る描写は「ウォーター〜」に似すぎていてどうしても二番煎じに見えてしまう。

それでも璃子ちゃん(実はこのキャラも「武士道〜」に似すぎなのですが)の主人公がなんとか皆で頑張ろうとする画にはぐっと来るものがある。まあ、この映画の評価の分かれ目は金子ノブアキ扮するゲームばかりやっている教師のキャラが許せるかどうかでしょう。

まあ、許せなくても璃子ちゃんの活躍にプラマイ0にはなるけど。でもせっかくご当地映画、ご当地ロケなのにいまいち街の風景が魅力的にせまってこないこと。紙の街の、紙の街たる描写が倒産した和紙工場だけではつまらない。あの煙突のむこうにある紙の街のワンカットが欲しかった。

また学校の描写が部活限定で広がっていかない部分が目に付く。学園ドラマでありながら、そこに学園が見えてこない。よって最後の応援シーンでも今一歩盛り上がってこないのだ。

それにして映画女優まっしぐらな成海璃子。次は「シーサイドモーテル」だが、ホントにどこまで行くのだろう。もうTVで「瑠璃の島」は演ってくれないかねぇ。あれこそ「北の国から」じゃないけど長いタームで主人公を追って見せられるドラマだと思っていたのだが・・・今は緒形拳さんもいないしなぁ。