憧れの60年代がギッシリ!

今年のオスカーノミネート直前にソニーピクチャーズの人と連絡をとりあっていたら『「17歳の肖像」もう見てくれた?いい映画だよう〜』と言われ、その映画が分からず『何それ?』となってしまった。

その後、主演女優賞をはじめ3部門にノミネート、あっという間に一般的に知られるようになった。とはいえキャスト的にも知名度が薄いため、すぐ見るぞ!とはならなかった。

失礼しました!いや〜、良いです!

なにが良いって的確な60年代の風俗描写ですね。60年代前半のイギリス。一言でいうと「ナック」なんかで見られる若者の風俗、そしてフランス、パリへの憧れの時代。

17歳のオックスフォード進学を目前に控えた女の子が主人公。日常のほとんどを受験のために費やし、退屈と疑問の日々。そこへ登場した大人の男性ディビッド。のぼせ上がるジェニーとその家族。ジェニーは大人の世界を垣間見て、その刺激的な非日常こそ自分が求めていたものだと勘違いする。

結局、彼は妻子持ちの男と分かり、いわゆる青春の痛手を負うが、自分の進む道をキチンと見つけるというお話。

うまい語り口と関心するのも当然。脚本は作家としてのほうが有名のニック・ホーンビィ。「ハイ・フェディリティ」や「アバウト・ア・ボーイ」で知られてますね。

映像もよく二人がパリで誕生日祝いとしてデートするカットの数々はいい“画”になっていて、音楽(シャンソン)、ファッション、車など60年代(実は自分が間に合ってない時代なので、かなりの憧れがあるのですよ)のアイコンの登場のさせ方がうまいのですね。

また出演者の顔立ちが、いい感じに60年代風となっているキャスティングで、ディビッドの友人の彼女に扮するロザムンド・パイクがこれほど、60年代の顔立ちをしていたとは!うれしい収穫というのはこういうことをいうのね。

とシャンテに立ち寄れたのも、「SATC2」の完成披露試写がなんと立ち見で諦めたから(って、これを立って2時間半以上見れる?)という裏事情もあったりするのですが・・・